第4話 復活のMogu
大勢の敵を相手にする激カワユニット、囁き。
その強さと可愛さを武器に、次々とモブ兵士を倒していく。
が、その数の暴力に次第に押され始めていった…。
そんなめちゃかわ囁きを見ていたMogu。
うちの推しキャラ、囁きちゃんになにしてくれてんの。
こんなに純粋なキャラクター他にはいないのに!
こんなにサラサラヘアーなキャラクター、他にいないのに!
小柄で幼いけど、こんなに耐性高いキャラクター、他にいないのに!
めーーーっちゃ、可愛いのに!!
こんなに愛しているのに………。
許せない…!
私の囁きちゃんは、私が守る!!!
そしてMoguは…、
記憶を書き換えられる以前の力が、再び目覚めていくのであった。
【 第4話 復活のMogu 】
キンッ!
キンッ!
がきーんっ!
グサグサ、グッサァ-!
モブ兵士 「ぐぁー!」……(o_ _)o パタッ
囁き「ふぅ…。」
Mogu「良い調子ね、囁きさん!」
囁き「Mogu様のご指示のお陰です、感謝します。」
Mogu「お礼はあとよ、気を抜かずに進みましょう!」
囁き「承知しました。」
スタスタスタスタ……。
囁きはMoguの指示に従い、次々と敵をなぎ倒して行った。
見事なまでの2人の連携。
まさにベストカップルである。
Mogu「囁きさん、この通路の先に敵の気配がするわ。用心して!」
囁き「了解しました。まずは敵の数を把握します。」
囁きは通路の先にある扉をすこーしばかり開き、中の様子を探った。
コソコソ-…
|扉|ω・)チラッ
囁き「敵の数、およそ100はいる模様。」
なんと、扉の向こうには更に大勢の敵がいたのだ。
Mogu「なるほど…。これはさすがに部屋の中で戦うのは無理があるわね。囁きさん、敵をおびき出してこの狭い通路で戦いましょう。そうすれば1体1の状況を作れるはずよ!」
囁き「了解。では、参ります…。」
バァ-ンッ☆
モブ兵士「!!!誰だ!!!」
囁きは勢いよく扉を開けた。
囁き「あなたたち、揃いも揃って暇人ね。こんな暗い所に引きこもって何をしてるのかしら。少しは外の光を浴びなさい?そんなんじゃ、いつまでたっても彼女の1人や2人も作れはしないわよ。」
グサグサ!!
囁きの言葉が精神的ダメージを与えた
モブ兵士「き、貴様ァ〜!!何者だ、捕らえろ!」
ズダダダダダァッ!!!
挑発されたモブ共は怒りだし、扉の前にいる囁き目掛けて突撃してきた。
囁き「キャ-♡」ε”ε”ε”(ノ* •ω• )ノ
タッタッタッタ!!
クルッ!
そして通路に戻った囁きはくるりと反転し、剣を構える。
囁き「単純なおバカさんたちね。全員私が斬り捨ててあげるわ…。」
モブ兵士「お、おい!邪魔だ!狭いじゃねぇか!」
この狭い通路では、モブ兵士たちは一斉に攻撃を仕掛けられなかった。
そして狙い通り。
通路に1列となった敵を、囁きが返り討ちにしていく。
グサグサ!
キンキンッ!!
ズバンッ!!
囁き「いつまでもこんな所で時間をかけていられないの…、さっさと死んでちょうだい。クアドラブレイク!」
ズッッバァァアアアンッ!!!
モブ兵士達 「ぐぁぁぁあぁああ!!!」
……(o_ _)o パタッパタパタ!
Mogu「見事ね囁きさん、相手を挑発して油断させ、こちらの作戦の成功率を格段と上げてくれた。流石ね!」
囁き「いえ…。これはすべて、以前Mogu様が私に教えてくださったおかげです。」
Mogu「へ…………???以前???」
Moguにはなんの事だか分からなかった……•́ω•̀)?
無理もない。
反逆者であったMoguは運営により、
記憶を書き換えられ追放されていた
のだから。
囁き「私は以前のMogu様を取り戻すため、ここに参りました。…Mogu様の声もだいぶ近くに感じ取れるようになってきました。もうすぐ…。きっとこの先に、Mogu様の世界とつながる場所があるはずです。」
スタスタスタスタ…。
Mogu「さ…、囁きさん?いったいなんの事なの?」
スタスタスタスタ…。
囁きは多くは語らず、また2人の連携で部屋を進んでいく。
そして辿り着く
囁きの目的地へと…!
囁き「…、ここね。Mogu様の力を強く感じる。」
大きな扉を触り確認する囁き。
Mogu「囁きさん、気をつけて。ここが最終地点なら敵も多いはずよ!」
囁き「Mogu様、ありがとうございます。あとは私にお任せ下さいまし…。」
ガチャッ☆
そういって囁きは躊躇することなく扉を開けた
Mogu「囁きさん!?無茶はダメよ!」
スタスタスタスタ…。
モブ兵士「…ぁん?誰だぁ貴様!」
案の定、扉の向こうには敵がいた。
その数………
およそ1000000人……!!!!
Mogu「囁きさん!不味いわ、この敵の数は!!今すぐ引き返しましょう!」
さすがに焦るMogu。
無理もない、こんな敵の数は初めてなのだから。
しかし、引かない囁き…。
囁き「ご心配なく。もう準備は整っています…。」
Mogu「………準備??」
モブ兵士「ここは運営、プロデューサー様に死守しろと言われている場所。悪いが死んでもらうぜ!野郎共、かかれぇー!!!」
ウオー!!!
ズダダダダダダッ!!!!!
Mogu「ま、まずい!囁きさん、逃げて!」
一斉に囁きめがけて襲いかかるモブたち。
だが、
囁きは逃げずにいた。
囁き「……、今こそ力を貸してちょうだい。全てを拘束する者………、響け!召喚獣、アニマ!」
ゴゴゴゴゴゴ…!!
モブ兵士「な、なんだとぉおお!?!?」
囁き「私の邪魔をしないで。全員、消えなさい…。」
ぐおぉおあぁぁぁあっ!!!
Mogu「…す、すごい………!」
囁きが準備していたもの
それはどんな敵、どんな数でもやっつけられる。
召喚魔法であった!!
アニマ「グォォォアアア!!!ペイン!ペイン!ペイン!ペイン連打!!!」
ペイーンッ!
モブ兵士「ぐあー!」
ペイーンッ!
モブ兵士「ぎゃー!」
ペイーンッ!
モブ兵士「やられたー!」
パタパタパタ…。
あんなにいたはずのモブ兵士たちは、
全てペインによって消し去られた…。
囁き「…ありがとう。また頼むわね、ペイン…。」
アニマ「囁きちゃん、ペインじゃなくて、おれアニマな………。」
ゴゴゴゴゴゴ…
そうしてペイン…、ではなく、アニマは帰っていった。
Mogu「こ、これが召喚獣の力…。すごすぎる。」
スタスタスタスタ…
綺麗になった部屋の奥へ進む囁き。
囁き「…お待たせ致しました。私が目指していたもの。Mogu様、これをご覧下さい。」
部屋の奥、台座に置かれたものを指差した囁き。
そこには………
キラーン☆
Mogu「囁きさん、これは??」
囁き「これはMogu様の記憶を封じ込めたもの、ソウルオブMoguです…。」
Mogu「私の記憶…?ソウルオブMogu!?」
囁き「そうです。Mogu様は…、いえ、私達Mogu軍は以前、運営と幾度となく過酷な戦闘を繰り広げてきました。そして…捕縛されたMogu様は、二度と歯向かわないよう、記憶をこのアイテムに封じ込められ、そちらの世界へと返されてしまっていたのです…。」
Mogu「な、なんですって!?私、なにも覚えていない………。」
囁き「私はMogu様を救うべく、1年間、ずっと探し続けていました。このアイテムを…。」
Mogu「囁きさん……。」
シャキンッ☆
そして、剣をとる囁き…。
囁き「Mogu様、お戻りください…。私たちにはあなたが必要なんです。もう一度、私達と一緒に………!」
囁きは剣を、ソウルオブMoguに向かって振りかざす…!
囁き「思い出して……本当のMogu様を………、王の力を!!!」
ブンッ!!!
パリーーーンッ☆
Mogu「ぅ、、、ぅあぁぁぁあああ!!!」
ぴかーーーーん!
囁きがソウルオブMoguを割った瞬間、
まばゆい光がMoguを包み込む。
Mogu「…………、そうか。私の日常に刺のように突き刺さっていた苛立ち。あぁ、全ては偽りの記憶!思い出した……。私は…、私は……。」
キュピ-ンッ☆
Mogu「私こそが、Moguだ!!!」
囁き「………Mogu様、お帰りなさいませ。」
全てを思い出したMogu。
Moguの目に、以前の輝きが戻っていた。
その姿は、幻影戦争の世界。
囁きの目の前に、再び現したのであった…。
《 次回 第5話 囚われのMogu軍 》
囁き「…また見に来なさい。」