「ffbe幻影戦争」囁きvsイフリート
バレンタインイベントのために特訓を命じられたルシア
武者修行のため1人で召喚獣の間を制覇しようとする囁き
囁きは今、イフリートと対峙しているのであった
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囁き「手加減は無用よ、私をがっかりさせないでね…イフリート。」
イフリート「ハッハッハ!おもしろい小娘だ。良かろう、全力でいってやる。かかってこい!」
強大な力を持つ召喚獣、イフリートに立ち向かう囁き
囁き「私はもっと強くなる…あのお方のために。」
イフリート「むう、なんだこの力は……こんな小娘のどこにこのような力があるというのだ………」
囁き「行くわよ、イフリート。まずはあなたの戦力を削いであげる……」
囁き「APブレイク!」
ズバンッ!
イフリート「ぐぉお!?」
囁きの一撃でイフリートのAPが空になった
この戦法は鉄巨人との戦いで魔法使いに使ったもの
囁きはMoguの戦略を学習していたのだ
囁き「これだけでは終わらせない…TPブレイク!」
ズバンッ!
イフリート「ぐぁぁあ!」
APに続きTPも失ってしまったイフリート
囁き「まだまだ…パワーブレイク!」
ズバァーン!
イフリート「ぐっ………ぬぅぅ。」
囁きの攻撃で一挙に戦力を失ってしまったイフリート
イフリート「やるではないか……しかしまだこれからだ。行くぞ!」
ブォォオオオンッ!
イフリートの激しい打撃攻撃!
囁き「…甘いわ、イフリート。」
キィィンッ!
囁きはタイミングよく剣で攻撃を防いだ
イフリート「なっ!?なんだと!?」
囁き「あなたの力はそんなものなの?これが召喚獣の力だなんて…がっかりにも程があるわね。」
イフリート「ふん……なるほどな。小娘、お前からは水の精霊の力を感じる…」
囁き「ふふ…気づいたのね。あなたとの相性は最悪の属性。運が悪かったわね。」
イフリート「……ふははは。おもしろい…その水の力、我の炎で吹き飛ばしてくれるわ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ
囁き「な、なに?」
辺りの地面が揺れ始めた
イフリート「小娘よ、我の本当の力を見せてやろう…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ
ドガーン!
囁き「くっ!」
大地は激しく揺れ、ついには割れてしまった
そしてそこから大量のマグマが吹き始めた
囁き「な、なんて力なの?……」
イフリート「ふふふ、見せてやろう。決して消えることのない、全てを燃やし尽くす地獄の業火を!」
グォォォオオオ!!!
イフリートは全ての力を解放した
地獄の炎を纏ったイフリートは
さっきまでとは別次元の強さになったのである
囁き「こんなことが……」
囁きが驚くのも無理はない
今まで召喚獣は何度も使ってきたが
それとは比べ物にならない程の力なのだ
そしてその力がまさに今、自分に向けられているのである
イフリート「お主らの世界の召喚魔法なんぞほんの一握りの力……これが我の本当の姿だ。」
囁き「…………」
囁きは小さく震えていた……
イフリート「どうした小娘、怖じ気付いたか。」
囁き「…………フフフ、まさか…笑わせないで欲しいわね。これは武者震い。本当のあなたと戦えるなんて光栄よ。」
囁きはこの状況を楽しんでいた
今までに感じたことのない力を前にして
これを越えればもっと強くなれる
そう思うと気持ちが高ぶってきていたのだ
イフリート「見事な小娘よ……名はなんと言う。」
囁き「私は<<囁き>>……」
イフリート「ほう、それがお主の名か?変わった名だな。」
囁き「…………煩い。」
イフリート「ふん……まぁよかろう。囁きよ、ここからが本当の戦いぞ!」
囁き「望むところ…!」
そしてここから激しいイフリートの攻撃が始まった
AP,TPを削ったにも関わらず
次から次へと激しい炎が囁きを襲った
囁き「くっ……」
イフリート「ふははは。我に魔力などいらぬのだ…残念だったな、囁きよ。」
囁きが激しい炎に包まれていく……
炎の熱気、死角からの攻撃で追い込まれていった
囁き「ぐぅ……こんなところで……!」
ドガァ!
ボゴォオン!
イフリートの攻撃は止まらず続いた
ドゴォオン!
ボワァァア!
囁き「ぐっ………」ガクッ
なんとか持ちこたえていた囁きだったが
ついに膝をついた……
イフリート「囁きよ…誉めてやろう。ここまで我に力を出させたのは主が初めてだ。」
囁き「………」
イフリート「次で終りだ…覚悟はいいか?」
ボゥウウ!
ゴォォォオオオ!
イフリートは激しい地獄の炎を呼び寄せた
イフリート「さらばだ、囁きよ!」
ボォォォオオオ!
囁きに地獄の業火が迫り来る……
囁き「まだよ…まだ終われない…こんなところで!」
イフリート「むぅ!?」
囁きは仮面を外した
なんとそこからとてつもない魔力が溢れ始めたのだ
パァァアアア!
イフリート「なんだと?」
そう
これはルシアとの戦いで見せた囁きのLBだった
以前は不発に終わったのだが今回は違った
囁き「これが私の全力よ……白の波動!」
バァァァアアアンッ!!!
イフリート「なっ!?なにぃい!?」
その光は激しく輝いた
そして地獄の炎さえもかきけし
イフリートを襲ったのだ
イフリート「グォォォオオオ!!!」
ドォォオオン………
イフリートはその場に倒れた
囁き「うっ……ぐぅ………」ガクッ
囁きも力を使い果たしその場に倒れた……
イフリート「なんという力だ……」
囁き「まだ……喋れる元気がある………のね…」
囁きはもう動くことができなかった
イフリート「ふははは、我は炎の召喚獣。炎がある限り死にはせんのだよ。」
囁き「…それは笑えないわね……さすがに……もう…ここまでかしら……。」
イフリート「だが…もはや我に戦う力は今、残ってはおらぬ。」
囁き「………?」
イフリート「力は示された。お主の勝ちだ、囁きよ。」
ボゥウウ!
イフリートは炎を呼び出した
そしてその炎は囁きを包む
囁き「くっ!……」
イフリート「勘違いするな。これは癒しの炎、受け入れよ。」
その炎は優しく囁きを包み込んだ
そしてみるみるうちに囁きの傷が癒えていったのだ
囁き「こ、これは……」
イフリート「たいしたものだ、囁きよ。見事我を打ち破ったのだ。」
シュゥウウウ…
イフリートの姿が少しずつ消えていく……
イフリート「囁きよ、お主が我を呼ぶならいつでも力になってやろう……そして囁きよ…主の本当の名が見つかるとよいな………」
そう言い残してイフリートは消えていった………
囁き「イフリート………」
囁きを包む癒しの炎も消えていった
囁きの手にはイフリートの欠片が残されていた
囁き「…私の本当の名………か。」
イフリートに言われるまで
自分の名前のことなど考えもしなかった
囁きは自分がどこから来て、なにをしていたのか
なにも覚えていない
倒れていたところをMoguに救われたのだ
囁き「余計なことを言ってくれるわね、イフリート……」
パァァアアア!
どこからともなく光が差し込み、扉が現れた
囁き「………イフリート、ありがとう。私の危機にかけつけなかったら、今度こそ斬ってやるわよ…。」
スタスタスタスタ
そう言い残して囁きはその場を離れていった………
イフリート編 完