囁き、鬼となる!
☆これまでのおはなし☆
「まったり期間突入」のMogu軍。
そんな中、Moguは他のユーザーとの実力の差に頭を抱える…。
この状況をメンバーはどう受け止めているのか、囁きにメンバーの様子を探ってくるよう頼んだのであった。
囁きが見たのは緊張感のない、のんびりまったりなメンバー達。
だらしのないメンバーを見て、怒りに震える囁きなのであった…。
☆Mogu軍 拠点内☆
Mogu「遅いわね、囁きさん…。メンバーともめてなければいいけど。」
メンバーの様子を探ってくるよう頼んだ囁きが未だに帰ってこない…。
あれからもう、随分と時間が過ぎていた。
Mogu「ま!囁きさんに頼んでおけば、オールオッケーねっ!それでは………( ᵕωᵕ )スヤァ」
そうしてMoguは、眠りに入ったのであった。
現在は秘書、超優秀な囁きへのMoguの信頼度は計り知れない。
「キーンコーンカーンコーンッ」
校内放送が鳴り響く。
が……、Moguはこんな事では目が覚めない。
囁き「今から10分後、全員ミーティングルームに集合しなさい。遅刻した者は容赦なく斬り捨てます。繰り返します、木っ端微塵に跡形もなく、刻みます。以上…。」
ガチャッ!
「キーンコーンカーンコーン」
メンバー達は震えた…。
その放送は殺害予告に聞こえたのであった……。
☆ミーティングルーム☆
校内放送からちょうど10分後。
1秒の狂いもない時間に囁きはミーティングルームにやってきた…。
ガチャッ!
囁き「全員いるわね?いない者がいれば即刻切り刻みに行くけど…。」
オルドア「い、いますいますっ!全員いるデスよっ!だから剣なんておしまい下さいマセッ!」
囁き「そう……。残念ね。」
メンバー(ざ、残念!?)
メンバー達は再び震え上がった。
囁きの様子がおかしい…。
なぜこんなにも殺意に満ち溢れているのだろうか…。
囁き「あなたたち、なぜここに呼ばれたのか…、わかっているかしら。」
ビシッ!
囁きはイェルマを指さした。
イェルマ「んー…。またボスでも現れたのか!?」
囁き「NO…。」
ビシッ!
今度はハウレットを指さした。
ハウレット「はははっ!こんな姫だらけの場所に呼ばれたんだ。ついに俺の花嫁でも決めるってことかな?」
ボグッ!
ハウレット「ぐはっ!!」
パタッ( ᵕωᵕ )…
囁きの拳がハウレットに直撃した…。
ビシッ!
ルシアを指さした。
ルシア「どーせまた、うちらの戦力がどーのこーのって事だろ?なんだか最近、どこもかしこも生ぬるいんだよねぇ。」
囁き「………。動物とじゃれていた割には、わかっているようね。」
ギクッ۳( ̥O▵O ̥)!!
ルシア「なっ…!ば、バカ!あれは向こうが勝手に来たんだよ!」
オルドア「おやおやルシアちゃん、見た目によらず、可愛らしい~ぃ一面ももちあわせてやがるんデスねぇ♪」
囁き「あなたが言える立場じゃないわね、オルドア。そんな格好だから、動物も怖がって逃げているじゃない…。」
オルドア「ぐっ…。そ、そんなことないデスよっ!あれは追いかけっこして遊んでいるのだ!」
囁き「ま、そんなくだらない話はどうでもいいわ。ルシアが言ったように、私が言いたいのは全員たるんでいるって事…。貧弱なあなた達に休む余裕なんてないのよ。」
ざわ…
イェルマ「んな事言ったってさ、強化するにも幻導石。幻導石集めるにも現金。覚醒するにも貴重な素材。素材集めるにも体力、時間。体力回復させるにも大量の回復薬。それにそれに…。」
ざわざわ…
どんどんと愚痴がこぼれる。
イェルマの言葉を全員が聞き、納得している。
「そーだそーだ!強くなれないのは、運営のせいだ!」
「あたし達だって強くなりたいよ!でも結局、行き着く所はお金じゃない!」
「別にいいじゃねぇか、他のユーザーと差がついたってよ!よそはよそうちはうち、気ままにいこうじゃねぇーか!なぁ!?」
「昔からいる俺たちと、ポっとでの奴らの性能に差があり過ぎるんだよっ!」
「そーだそーだ!」
「運営の育成緩和を待てばいいんだっ!」
「運営が幻導石をもっと配ればいいんだっ!」
「な、なにをだ!?」
「な、なんだって……。」
ざわざわ…
ざわざわ…
ざわざわ…
1人の愚痴がどんどんと周囲を取り込み、
場は騒ぎ始めた。
弱いのは俺たちのせいじゃない
運営のせいだ。
Moguの財力の問題だ。
Moguの周回頻度の少なさが原因だ。
Moguのクラフト不足が原因だ。
囁き プルプル:(っ`ω´c):プルプル
それを聞いていた囁きはあきらかにイラついている…。
目に見えるほどの魔力のオーラが囁きを包んでいた。
それにいち早く気づくオルドア。
オルドア「お、おいお前たち!その辺にしておきやがれ!これ以上刺激を与えると……」
どぉーーーーんっ!!!
囁きは怒りのあまり、机を破壊した…。
ビクッΣ(OωO :)!!
全員の口が止まり、静まり返った…。
囁き「あなた達…。なんて言った?…弱いのは運営のせい!?Mogu様のサボり癖のせい!?幻導石の無駄遣いのせい!?丸顔?短足!?貧弱!?貧乳!?甘党!?」
全員(えっ!?……。)
囁き「話にならぬクズ…。あなた達、これまで生きてきてそのセリフを何回吐いた?まだわからないの…?運営はあなた達の母親ではないっ!あなた達クズの地道な成長など、他のユーザーは待ってはくれない!!」
ざわざわ…
ざわざわ…
ざっわ~……。
囁き「私が今、いくら語った所でなにも現状は変わらない。今、言葉は不要だ。あなた達がなすべきことは、ただひたすら周回すること…。周回、周回することだっ!あなた達が他のユーザーに負けてばかりいるから、勝負の本当の意味がわかっていない。勝ったらいいな、ぐらいでしか考えてこなかった!だから今、クズとしてここにいる。勝ったらいいなじゃない!勝たなきゃダメなのよっ!!!」
グッサーーッ!!!۳( ̥O▵O ̥)
その言葉が、全員のハートを射抜いた…。
囁きは尚も語る
囁き「あなた達のように継続した努力ができない輩は本来、強くなるなんて夢のまた夢…。それでも強くなりたい…。どうしても強くなりたい…。となったら……これはもう………命を張る以外ないわね。」
「えっ…?」(; ・`д・´)ゴクリ
囁き「今日から私の言う通りに周回しなさい。死に物狂いで周回、周回の繰り返し…。そうでもしなければあなた達は一生負け組、クズの集まり。あなた達は負けて負けて今ここにいる。折り紙つきのクズよ。今日はそんなクズを集めた最終ミーティング。ここでまたサボる奴、そんな奴の運命は知ったこっちゃない…。そんな奴はもう、もう本当にどうしようもない。」
ざわざわ…
囁き「従わない物がいるならば、粛清するしかないわね…。」
囁きは静かに目を閉じた……。
囁き「わたし…囁きがあなた達全員に命じる…!」
異様な空気が場に流れる……!
この力は………!
ルシア「なっ!?…こ、この流れは。まさかMoguと同じ……!」
が、ルシアの言葉は遅かった!
囁き「全員、我にしたがえっ!!」
キュピ--ン!!
キュィイーーーン☆
……………
……………
全員「イエス、マイロード。オールハイル囁きっ!!」
囁き「フフフ…。私がこの軍を変えてみせる。Mogu様と共に、この腐りきった世界をぶち壊し、優しい世界へと作りかえるために……!」
…………
こうして囁きは
不思議な力でメンバーに次々と指示を出していく事となった…。
囁き「2B、ルシア、ハウレット、イェルマ、アヤカ。この5名は兵舎にて、休まずチョコボ饅頭を食べよっ!!」
メンバー「イエス、マイロード!!」
囁き「他ユニットは武具熟練度及び、最低一体の召喚獣との共鳴をあげる為に周回!護衛にオルドアがつくように!!」
メンバー「イエス、マイロード!!」
囁き「今日はピンク素材のドロップ率2倍、この期を逃すなっ!!」
メンバー「イエス、マイロード!!」
囁き「主力部隊強化のため、風の輝石の間の周回を怠るなっ!!」
メンバー「イエス、マイロード!!」
囁き「ルシアはMogu様が幻導石を使おうとしたら、その手を容赦なく輪ゴムで撃ち落とせ!!」
ルシア 「イエス、マイロード!!」
…………
…………
次々と指示を出す囁き。
そして次回、ついに「白磁の塔」攻略へと進んでいくのであった……。
☆次回☆
「我に従えっ!!」
2B「皆どうしたんだ?囁きの目を見たとたんに様子が変わったが……。」